12話「消費税について④」

今回も消費税についてですが、2019年10月1日から税率が10%になりました。
実務で知っておいて欲しいところをまとめます。


消費税の税率について


0%(輸出免税)

3%(旧税率ですが、実務では出てこないので気にする必要なし)
5%(旧税率ですが、実務では出てこないので気にする必要なし)

8%
実は、8%の内訳の国と地方の割合が違います。
旧税率8% (国税6.3% 地方税1.7%)
軽減税率8%(国税6.24% 地方税1.76%)

新税率10%

となります。

実務では、会計ソフトに税率区分を入力して対応となります。
8%の場合、軽減税率と旧税率で分けないといけません。

ここで、軽減税率について軽く説明します。

軽減税率対象は、

①酒類・外食を除く飲食料品
②定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞

が対象となります。

持ち帰りのお弁当や出前は、8%。
会議に使うペットボトルのお水は、8%。

喫茶店での打合せの飲食代は、10%。
お酒は、10%。

新聞については、
定期購読でない場合(駅の売店で新聞を購入)は、10%。
電子新聞は、10%となります。

スーパーや飲食店は、消費税の税率区分が大変です。
他の業種の売上の消費税率は、改正後10%が多いと思います。
課税仕入は、ペットボトルのお水、お茶菓子代、お弁当が8%として出てくる点に注意してください。

また、消費税が上がるタイミングの前後で、経過措置というものがあります。

旅客運賃(乗車券、回収券、定期券)は、2019年9月30日までに領収している場合は、10月1日以後に行なわれる時でも8%となります。
ICカードのチャージ(スイカのチャージ)については、この経過措置が適用されませんので注意をしてください。

電気代、ガス代は、2019年10月31日までに支払ったものは8%。
水道代は、2ヶ月分の支払いとなるので、明細をみて8%と10%を区分する。

他にもありますが、実務で良く出てくるケースを書きました。

経過措置とは別ですが、例えば、

2019年10月6日に検収基準により仕入を計上し、仕入先が同年9月20日に出荷基準により売上を計上しました。

この場合の仕入の税率はどのようになりますか?

2019年9月30日までに行なわれた課税資産の譲渡なので、8%になります。

実務上のコツは、請求書の消費税率を確認してください。


区分記載請求書と適格請求書


ここで、請求書についてちょっと説明します。

2019101日以降は、区分記載請求書となります。

区分記載請求書とは、今までの請求書に、軽減税率の対象品目である旨の記載と税率毎に合計した対価の額(税込金額)を記載するもの。

ただし、軽減税率が無い場合は、以前の請求書でも大丈夫です。

2023101日以降については、適格請求書(インボイス)となります。

適格請求書は、消費税の課税事業者で、所轄税務署長に申請し、登録を受けた「適格請求書発行事業者」しか発行することが出来ません。
登録申請は2021年10月1日から開始され、2023年10月1日から「適格請求書発行事業者」となる為には、2023年3月31日までに登録申請をする必要があります。

区分記載請求書に、適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号、税率毎に合計した対価の額及び税率、税率毎に合計した消費税額を記載する。

免税事業者は、この適格請求書発行事業者となれません。
まだ先の事なので詳しくは説明しませんが、将来的に、適格請求書発行事業者からの課税仕入でないと仕入税額控除(支払った消費税を引ける)が出来なくなるケースが発生します。

今回は、消費税率の改正について説明をしました。

延期になりませんでしたが、今はコロナウイルスの影響で納税を遅らせる事も出来ます。
資金繰りを考えながら納税に注意をしてください。


ちょっと私見ですが、10%と8%では、殆ど意味の無い軽減税率です。事務の手数がかかるだけです。
しかも新聞が軽減税率適用となる。税金の基本である公正や平等は、どこにいってしまったのか?
光熱費は、10%よりも8%だと思います。

今後、軽減税率を適用したい業界との綱引きが出てくると思います。

税率が10%位ならば、低所得者へ税額給付をした方がシンプルである。

税理士会も単一税率を要望しております。

この機会に、消費税について考えてみるのも良いと思います。

それでは。良い一日を!!